top of page

​教育講演

JIN.jpg

講演テーマ

理学療法士として地域づくりへのかかわり方

臼杵市医師会立コスモス病院

事務長 竹村 仁 先生

​ 要旨

 本邦は世界で類を見ない速度で高齢化が進行し、超高齢社会を迎え、誰もが老いて虚弱な期間を迎えることが普通となった。私たち理学療法士の持つ技術は、人生100年時代の到来に備える新たな健康感へのパラダイムシフトの中で明確に進化している。「Re-habilis」は「再び−できる」であるが、われわれ理学療法士の技術の提供先は本来の「全人間的復権」を超え、介護予防や二次(再発)予防、労災予防(産業理学療法)に代表される「予防」の領域にも利用される時代になった。

 当院は、2003年より地域リハビリテーション広域支援センターに指定され、地域のリハビリテーション知識や技術のボトムアップや啓発を医師会立病院という立場を活かしさまざまなカタチで行ってきた。2012年にはプロジェクトZの名の下、在宅医療連携を進めていった。その課程の中で、臼杵市役所高齢者支援課、保健健康課や中部保健所との協働は必須の課題であり、率直で具体的な意見交換をしながら現在の濃密な関係を築くことができた。

そうした努力と連携の結果、急性期病院であるにも関わらず2012年開始の地域ケア会議を軸とする地域包括ケアシステム構築への積極的介入だけでなく、2016年からは一般企業への健康経営への介入を実践するに至った。本講では当院の取り組みを振り返りながら、人と地域の未来を支える理学療法の実践について述べてみたい。

ー講師紹介ー

<略歴>

1994年〜 九州リハビリテーション大学校卒業後,門司労災病院に勤務

2001年〜 臼杵市医師会立コスモス病院 入職

2004年〜 佛教大学社会学部社会福祉学科 卒業 社会学学士

2017年〜 臼杵市医師会立コスモス病院 事務長(現職)

 

<資格>

内部障害専門理学療法士,上級心臓リハビリテーション指導士,呼吸療法認定士,等

 

<社会的活動>

【所属協会・学会・委員等】

日本理学療法士協会, 日本心臓リハビリテーション学会,等

日本心臓リハビリテーション学会評議員,(公社)日本理学療法士協会代議員,

(公社)大分県理学療法士協会地域包括ケア推進委員会委員長,等

 

<研究業績>

竹村仁,真田康孝 他:生活期における心臓リハビリテーションの取り組み.MB Med Reha231:66-71,2019

竹村仁,安藤真次 他:歩行の安全にかかわる地域支援.PTジャーナル51:427-431,2017

竹村仁:「自立支援」をめざす地域ケア会議 リハビリテーション専門職の参加がケアプランを変える.週刊医学界新聞3193:3,2016

竹村仁:地域ケア会議は地域の規範的統合を醸成し,理学療法士の進化を促す.理学療法学 第43回 Suppl.No3 92-93.2016

 

<著書(共著含む)>

  • 心疾患をかかえる在宅理学療法の症例.PDCA理論で学ぶ内部障害理学療法-心血管疾患・内分泌代謝疾患・腎疾患編- 111-120,2019 ヒューマンプレス

  • 心不全(在宅).クリニカルリーズニングで内部障害の理学療法に強くなる!200-215,2017 羊土社

  • 理学療法士の立場から 回復期.実践!こうすればできる心臓リハビリテーション.96-99,2015 メディカルレビュー社

bottom of page