top of page

多施設間連携における研究体制確立に向けた事業(研究サポート事業)

〜研究成果報告および体験談〜

司会:​公社)大分県理学療法士協会 学術局学術部研究推進課長 向井雅俊

 多施設間連携における研究体制確立に向けた事業(研究サポート事業)とは、大分県理学療法士協会員を対象に、リハビリテーション分野、特に理学療法領域の発展が望めるような調査研究活動に対してサポートを行うものです。本事業は、2019年度より2名の研究者の支援を行っており、2021年度でサポート期間が終了を迎えます。そこで本学会にて研究者には研究成果と研究サポート事業による支援を受けての体験談を報告していただきます。

研究テーマ①温泉見取り図で地域コミュニティを取り戻そう!〜湯の町別府 市営・共同温泉環境調査〜

医療法人博慈会内田病院 リハビリテーション科 野村美友 氏

 別府市には、自宅にお風呂がなく日常生活において市営・共同温泉を利用している方が多くいます。しかし、市営・共同温泉では手すりや椅子の設置など環境が整っておらず、温泉の利用が困難となる方もいます。当院では、障害により温泉の利用が困難となった患者様に再び利用できるように入浴動作練習を行っています。しかし、温泉により環境は様々であり、情報収集だけでは十分に環境を把握することはできていませんでした。そこで、温泉環境を調査し「温泉見取り図」を作成し“生活の場”である市営・共同温泉での入浴を再開できるよう取り組みを行ってきました。今回は、研究サポート事業の支援を頂き活動を進めてきましたので、その活動の報告させて頂きます。

研究テーマ②「患者とリハビリテーションスタッフのコミュニケーションに関する調査」

大分リハビリテーション専門学校 理学療法士科 岡部陽介 氏

 昨今、患者中心の医療の実現が望まれる中で医療従事者と患者のコミュニケーションに関する問題は社会からも大きく注目されている。インフォームドコンセントに代表されるように医療従事者と患者の間では様々なコミュニケーションが交わされるが、情報提供の内容や理解度に関する両者の認識には少なからずギャップが存在していることが指摘されており、リハビリテーションスタッフと患者におけるコミュニケーションの現状を明らかにすることは非常に有意義であると考える。

 今回、研究サポート事業の支援を受けリハビリテーションスタッフと患者のコミュニケーションに焦点をあてたアンケート調査を実施したため、経過および研究成果について報告する。

bottom of page